ある外資系人材紹介会社の調査で、海外で就職したい日本人は88%という結果がでています。GDPの低下に伴う日本経済の縮小や財政の悪化、雇用機会の減少で将来に不安を感じている若者が増えていることが要因だと考えられます。

さらに、20代から30代前半の若年層の完全失業率が高いこともその要因に挙げられます。これは企業に人材を育てるだけの余力がないことを示しており、若者が働きたくても働けない状況にあることを意味します。

そんな中、アジア諸国など新興国の台頭で、海外にチャンスを求める若者は増え続けています。終身雇用伝説の崩壊で老後に不安を感じる若者たちが「働けるうちに働いておきたい」と考えるのは当然だと言えるでしょう。今回は、海外で活躍するために大切なポイントについてご紹介します。

まず、海外でできる仕事を探すことが第一です。海外での仕事の探し方はいろいろありますが、将来的に海外転職を考えているなら、海外転職の人材紹介サイトに登録しておくと便利です。

国内の転職サイトと同じように、就職したい国や職種によって希望の求人募集を検索することもできますし、履歴書を公開して企業からのアプローチを受けるスカウトサービスもあります。

他にも知人や友人からの紹介や、海外に進出している日本系企業の現地採用を狙うという方法もあります。日本企業はアジアなど新興国に進出を進めていますが、国内社員のほとんどが海外勤務を希望しないため、人材不足に悩んでいる状況です。

日本企業の現地採用の場合は、英語など語学力のレベルが低くても採用される場合があるので、語学に自信がない人にはおすすめです。

仕事探しと並行してスキルアップも大切です。自分の希望する職種のスキルを磨くのはもちろんですが、海外で活躍するには語学力と人材としての成長が不可欠です。

異文化の人たちと一緒に仕事をしていくことは、思っている以上に容易ではありません。コミュニケーション能力はもちろん、人材をリードしていくマネジメント能力も必要になってきます。

外国の人はよく「日本人ははっきり物を言わない」と言います。日本人が全てそうではないのですが、外国人には「全部言わないと伝わらない」という感覚があります。英語でのグループ討論会などに参加して、積極的に自分の意見を言う練習をしておくことも大切です。

自分の希望する仕事が見つかったり、働きたい国が決まったら、現地の情報をよく調べておくことも大切です。住居、治安、物価、税金など生活に関することや、その国の政策や周辺諸国との関係も調べておきましょう。

今のところ日本ほど安全な国はありません。世界情勢はどんどん変化していきます。テロ事件、内乱、戦争などが、いつどこで起こっても不思議はありません。犯罪などに巻き込まれないためにも、常に最新の情報を知っておくことが大切です。

海外で働くためには、どこででも生きていける実力と自信が必要です。逆にそれさえあれば、世界中どこででも活躍できるでしょう。